2003年の6月25〜29日、7月2日〜6日にアメリカはワシントンDCのスミソニアンにおいてマリ共和国、スコットランドおよびアパラチアの文化を紹介する催しがあり、スコットランドの編み物部門にシェットランド、サンカ、フェアアイルからそれぞれ出品と実演がありました。全体から見れば編み物の、しかもサンカの割合はほんの少しですが、普段見る機会が少ないので私としては "サンカ祭り" と呼びたいと思います。
その祭りを体験してきたま さんのレポートをご覧ください!画像をクリックすると大きな画像が別ウィンドウで開きます。かなり大きめで見ごたえがあります〜。
ニッターは3人。お目当てのニッターさんは、メイ・マコーミックさん。一番右側で汗だくになって男物のデューク模様の手袋をメリノウールの極細白糸二本取り、黒糸二本取りで編んでいました。第一印象は「編目が細かくない!」針も2.5mm以上ありそうです。いろいろ話しかけられるからでしょうか、編んでいる速度はそんなに早くはありません。
糸は右手に二本糸をかけていたと思ったのですが、ミッシェルさんは両手に振り分けって書いてありましたね。私が見たときはカフスを編んでいたので、たまたまそうだったのかもしれません。
恥ずかしげも無く、自作のサンカ手袋とメアリー・アレンの手袋を取りだし見せる。大きさが断然違う。「よく出来ました、マル」みたいに誉められて(感じとして幼稚園児がお絵かきして誉められた感じ)「ところで糸は何?」「メリノの方が良いわね。」何て言っている間に、ほかの人が、私の手袋を持ち上げて「引っくり返してもいい?」「あっっ、それは私の、プロのはこれ」っと、マコーミックさんの手袋を渡す。裏は見られたくない…で、彼女は立ちあがって後ろにあるサンカの展示パネルの説明をしてくれた。
ここからは、写真を参考にしてください。
パネルは二枚。手前にミッシェルさんのBlogの写真にあるパネル、奥には、手ぶれがひどいけれど、靴下を展示してある地が青いパネル。
1930年代に最後のサンカ・パターンがデザインされてから2000年になるまで、新しいサンカ・パターンデザインはされませんでした。2000年にAlison Thomsonさんがミレニアム・パターンをデザインしました。デザインは伝統的な四角の模様の中に、ミレニアムのM、数字の2、そして四角くデザインされた四つのゼロ。手首バンドには縦に11と四角くデザインされたゼロが三つ編み込まれています。(ま談:なんでゼロが四つなのかって思ったけれど、デザイン上の理由なのでしょうか。11は1+1で2だそうです。私はIIかと思いました。Alison Thomsonさんは、機械編みで、サンカ模様のセーターなどを作っている人で、今はおうちで仕事をしているそうす。)
おなじみのデューク模様。ちょっと見難いのですが、三つそれぞれ手袋の形が違うのです。左から、これは手甲周りのパターンの数が9つ。真中は手甲周りのパターンの数が8つ。一番右は親指がサイドに付け足した様に編まれています。これは手の平側が痛んできたら右左を取り替えてはめられるようにとのデザインだそうです。
と言う訳で、暑さにめげて予定より早めに帰ってきました。ニッターさんは、あの暑さの中で、元気に編物をしていました。クーラーが…なんて口が曲がっても言えそうもありませんね。
興奮しまくって、帰って来てからもっと写真を撮れば良かっただの、他のニッターさんともお話すれば良かっただの、いろいろ悔やまれました。
それにしても、本物を見られたことの収穫は大きかったです。
おろち談:あー、行きたかった! でも、まさんの臨場感あふれるレポートを拝見して行った気分で満足しております。綺麗な写真も提供してくださり、感謝感謝です!
たくさんのサンカ編み物を見ることができて興奮しました。
ミレニアム・パターンは斬新だし、デューク模様の形が違う3種も参考になります・・・真中のパターンの数が少ないものは省エネタイプなんでしょうか?でも縦方向は5パターンあって細長い形ですね。組み合わせでいろんな手の形に対応できるってことでしょうか。右の親指を取って付けたようなのは見覚えが(^^;
ちゃんと理由があれば立派な形なんですね! ソックスと一緒に写っている Shepherd's
Plaid も素敵です。ネームの入れ方なんて痺れてしまいます。
・・・というわけで、まだまだサンカ手袋の興奮は続くのでした。
関連ページ:(サンカ手袋見つけ隊にも書いています)
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knitting blog◆MichelleのBlogのトップページ。今回の件をこちらで知りました。
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at folklife◆MichelleのBlogのスミソニアン特設コーナーへ直通!
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Folklife Festival 2003◆本家の紹介ページ。 催しの記事なのでそのうちなくなるかもしれません。